今回は クライアント様からご質問いただくことが多い“SEO キーワードの選び方”について解説します。
SEOキーワードとは
SEO キーワードとは、SEO 経由の収益向上を目的に、検索結果で上位表示を狙うキーワードのことです。
検索結果で上位表示を狙うキーワードを適切に選ぶことで、SEO経由の収益向上を達成しやすくなります。
検索キーワードの種類
SEO キーワードを適切に選ぶためには、検索キーワードの種類を知っておくと良いです。
ビッグワード、ミドルワード、スモールワード
検索キーワードは、検索回数の大小により、ビッグワード、ミドルワード、スモールワードに分類できます。
ビッグワード
ビッグワードは、検索ボリュームが多いため、検索結果で上位表示できると多くの訪問数を獲得できます。しかし、ビッグワードでの上位表示を狙う競合は多いため、検索上位表示の難易度が高いです。また、ビッグワードはスモールワールドと比べて漠然と検索しているユーザーが多いため、コンバージョン率が低いです。
スモールワールド
スモールワードは、検索ボリュームは少ないものの、競合性が低いため検索上位表示の可能性が高いです。また、ビッグワードと比べて、具体的に検索しているユーザーが多いため、コンバージョン率が高いです。
SEO キーワードを選ぶ際は、上記の傾向を意識しながら、適切なキーワードを選ぶと良いでしょう。
Knowクエリ、Goクエリ、Doクエリ、Buyクエリ
検索キーワードは、検索者の意図により、Knowクエリ、Goクエリ、Doクエリ、Buyクエリに分類できます。
Knowクエリ
Knowクエリは、何かを知りたい時に、検索するキーワードです。検索者が知りたいことの答えを提供することで検索上位表示が期待できます。Knowクエリは、サービスの認知向上や広告手数料を期待する場合に、SEOキーワードとして採用すると良いでしょう。検索キーワードの65%を占めますので、多くの検索者にコンテンツを見てもらうことが期待できます。
Goクエリ
Goクエリは、どこかに行きたいときに、検索するキーワードです。検索者が行きたい場所の答えを提供することで検索上位表示が期待できます。Goクエリは、店舗紹介の手数料収入を期待する場合に、SEOキーワードとして採用すると良いでしょう。近くの場所を探すユーザーも増えているので、現在地に連動した細やかなコンテンツ提供が求められます。
Doクエリ
Doクエリは、何かをやってみたいときに、検索するキーワードです。検索者がやってみたいことの方法を提供することで検索上位表示が期待できます。Doクエリは、潜在顧客に商品やサービスの必要性を啓蒙(けいもう)したい場合に、SEOキーワードとして採用すると良いでしょう。あるテーマの方法論をわかりやすく伝えることで、商品やサービスの必要性を自然と伝えることができます。
Buyクエリ
Buyクエリは、何かを買いたいときに、検索するキーワードです。検索者がほしい商品やサービスの購入手段を提供することで検索上位表示が期待できます。Buyクエリは、顕在顧客に商品やサービスを購入してもらいたい場合に、SEOキーワードとして採用すると良いでしょう。
SEOキーワードの選び方
検索されているキーワードを選ぶ
SEO キーワードを選ぶ際は、検索されているキーワードを選びましょう。
SEO 経由の訪問数は、検索回数xクリック率(≒検索順位)で決まります。
検索回数が少ないキーワードを選んでしまうと、検索順位が良くても訪問数が増えません。
検索されているキーワードの見分け方
検索されているキーワードを見分けるためには、検索ボリュームを調べます。
検索ボリュームを調べる代表的なツールは、Google キーワードプランナーです。
Google キーワードプランナーを使うことで、キーワードがどのくらい検索されているかを確認できます。
Google キーワードプランナーでは、SEO キーワードの候補を入力すると、下記の結果が得られます。
月間平均検索ボリュームは、直近1年間の月間平均検索ボリュームです。月間平均検索ボリュームを参照し、検索されているキーワードを SEO キーワードとして選択すると良いでしょう。
購入意欲が高いキーワードを選ぶ
SEO キーワードを選ぶ際は、購入意欲が高いキーワードを選びましょう。
SEO 経由のコンバージョン数は、検索回数xクリック率(≒検索順位)xコンバージョン率で決まります。
コンバージョン率が低いキーワードを選んでしまうと、検索順位が良くてもコンバージョン数は増えません。
購入意欲が高いキーワードの見分け方
購入意欲が高いキーワードは、Google キーワードプランナーの競合性で把握可能です。
Google キーワードプランナーの競合性は、そのキーワードでのリスティング広告の競合状況を示します。
より多くの広告主が広告を出稿しているキーワードは、ビジネスの採算が取れるキーワードと捉えることができます。
後述の競合性が低いキーワードを選ぶという観点とバランスを取る必要がありますが、購入意欲が高いキーワードの見分け方としては有効です。
競合性が低いキーワードを選ぶ
SEOキーワードを選ぶ際は、競合性が低いキーワードを選びましょう。
競合性が高いキーワードを選んでしまうと、検索上位表示の難易度が高く、相対的に SEO の難易度が上がります。
競合性が低いキーワードの見分け方
競合性が低いキーワードは、検索結果に表示されているサイトの顔ぶれから判断します。
検索結果に表示されているサイトが、自社よりも明らかに優れている場合、競合性が高いと言えます。
自社よりも明らかに優れているサイトとは、公式サイトや大企業が運営する信頼性の高いサイトなどです。
専門性を発揮できるキーワードを選ぶ
SEO キーワードを選ぶ際は、専門性を発揮できるキーワードを選びましょう。
検索者は自身の検索課題を解決するために、専門家によるわかりやすいコンテンツを期待しています。
自身の専門性を発揮できるSEOキーワードを選ぶことで、検索上位表示がしやすくなります。
専門性を発揮できるキーワードの見分け方
専門性を発揮できるキーワードは、自社や自身が保有するアセットから判断します。
すでに検索上位表示しているプレイヤーと比べて、専門性を発揮できるコンテンツを提供可能なキーワードを選びましょう。
例えばこの記事は、国内の事業会社で培ったSEO経験を元に執筆しています。同様の経験を保有する人による情報発信は見受けられないため、一定の価値があると考えて執筆しています。
SEOキーワードのよくある質問
Googleキーワードプランナーで自社のURLを検索すると、ざっくりと提案してくれます。自社のコンテンツを元に提案する機能ですので、自社サイトが充実している場合は参考になるかもしれません。
Googleキーワードプランナーで競合他社のキーワード候補を取得することで、ざっくりと把握可能です。より正確な情報が必要な場合は、競合他社のページ情報を収集し、ページタイトルなどからSEOキーワードを類推すると良いでしょう。
Googleキーワードプランナーは、広告出稿用に正規化されたキーワードごとの検索ボリュームが表示されます。そのため、大文字で検索されるキーワードも小文字で表示される可能性があるため、実際の検索結果に合わせて判断する必要があります。
Googleキーワードプランナーは、広告出稿をしていないアカウントでは、概算の検索ボリュームしか表示しない仕様となっております。より正確な検索ボリュームを取得したい場合は、一定金額の広告出稿が必要です。
グーグルトレンドを利用することで、キーワードの検索ボリュームの時系列推移を確認できます。グーグルトレンドは、類似するキーワードのどちらを対策すべきか悩む際の判断材料として有効です。
実際の検索結果を見ながら判断すると良いですが、より検索ボリュームが多いキーワードのみ対策すればよいケースが多いです。検索エンジンは、類語が同じ検索意図であることを解釈して、同様の検索結果を返す場合が多いためです。
キーワードの出現頻度を取得できるツールはいくつかありますが、出現頻度自体は重要ではないので使う必要は無いと考えています。重要なのは、その検索ワードを検索している人の課題を解決するコンテンツであることです。
検索者の検索意図に沿ったコンテンツを作ると良いです。SEOライティングのコツをご参照ください。
基本的には、もともと選択していたSEOキーワードでの検索順位改善を目的にリライトすると良いと思います。別キーワードでの上位表示が確認できた場合は、別記事でそのキーワードを対策し、両キーワードでの順位改善を目指します。
ケースバイケースです。Googleキーワードプランナーの競合性は、広告商品としての競合性を示す指標です。広告出稿が多くても、SEO上位表示が難しいとは言い切れません。ご紹介した観点を満たしていれば上位表示しやすいからです。
まとめ
今回はSEOキーワードの選び方についてご紹介しました。記事をご覧になっている方の参考になれば幸いです。